やる気スイッチ オンにする方法(ADHD先延ばし癖改善策)

やる気スイッチ ADHDの特性

やる気スイッチをオンにする方法

新年あけましておめでとうございます。新たな抱負や目標を掲げて「今年は頑張るぞー」と意気込んでいる方もいらっしゃるとおもいます。

中には、次のような抱負を掲げている人もいるでしょう。

やる気スイッチ

よし!
今年こそは、やろうと決めたことはダラダラ先延ばししないでスパッとやろう!

でも、これがなかなかできないんですよね。特にADHDがある人は。好きな事はがんばれるのに、難しい事や興味の持てない事はなかなか行動に移す事が出来ない。

なんでなんでしょうね?

普通の人でも、物事を後でやろうと思う事はあると思うけど、ADHDのある人の先延ばし癖は日常生活や社会生活に支障をきたすほどです。

この記事ではなぜADHDがあると先延ばし傾向が強いのか。どうすればやる気スイッチがオンになって改善できるのか私の経験をもとにまとめてみました

やる気スイッチをオンにする方法

あなたは仕事でも家の用事でもこんな風に思ったことはありませんか?

やらなくちゃ でもめんどくさいなー

やらなくてはいけない事があるのに、「めんどくさい」とか「まだ時間があるから大丈夫」とか「今はやる気分じゃない」とかいってどんどん後回しにしてしまう。

頭の中では「やらなくちゃ」と思っていますがグズグズしながら時間ばかり過ぎています。やっちゃえば気が楽になるのになぜか始められません。

頭の中で常にモヤモヤしたものがあってスッキリしません。周囲の人から「なんで始めないの?」などと言われてしまいます。後ろめたさや周りの人からあれこれ言われ自信を失います。精神衛生上よくありません。

この先延ばし癖によって「仕事の評価が下がってしまった」「家族から信用されなくなった」という人も案外多いと思います。そんなあなたはADHDかもしれません

先延ばし癖の具体例

私が今勤めている特例子会社では、月1回、在宅勤務というのがあります。新型コロナウイルスの感染拡大が広がった2020年5月より始まった勤務形態です。在宅勤務の日は通常の会社勤務と同じで朝9時から夕方5時までが勤務時間となり、その間は外出禁止です。家で各自が新聞やニュースから話題を掘り下げ要旨と所感をまとめ、レポートとして会社に提出しなければなりません。

私は、まったくといっていい程、在宅勤務のレポート作成がはかどりません。

なぜかというと、レポート作成は「やらなくちゃ」と思っていても、別の事に気を取られ、やる気スイッチが入らずそちらの方に夢中になってしまうからです。

音楽を聴きながらレポート作成をしようと思ったらユーチューブで何かいい音楽はないかと検索に夢中になってしまったり、私が興味・関心を持ったり面白い動画があったらついそれに見入ってしまうのです。

その結果、本来やらなければならない在宅課題のレポートがおろそかになり、気づいた時には夕方近なってしまうのです。そこから慌てて取りかかり、完成するのは日付が変わってから。翌日仕事があるのに・・・

翌日の仕事は、前日に日付が変わるまで在宅課題のレポートをしているものだから眠くて全く仕事がはかどりません。

先延ばしが引き起こす重大な結果

ADHDのある人にありがちな先延ばし癖。これを放置していると仕事でも家事にも支障をきたします。

やるべきことをやらない、先延ばしを繰り返していると、仕事が間に合わず中途半端になり、やがて周囲の人の迷惑になり、信用もされなくなります。

職場での困り事

私の経験をお話します。昔、こんな事がありました。

紙類の倉庫にフォームオペレーターとして勤務していた時、普段は倉庫の1階でフォークリフトの操作をしてピッキング作業をするのですが、上司から倉庫の2階にある商品をフォークリフトで1階に下してくれと指示がありました。

2階で目的の商品をフォークリフトでピッキングし、1階に降りようとエレベーターに乗り込こもうとしました。

エレベーターの扉が閉まっているのにも関わらず開いているものと勘違いして乗り込もうとしたものだからフォークリフトをエレベータの扉に思い切りぶつけてしまいました。

もちろんのこと、エレベータの扉は大破。しかし、エレベータにフォークリフトをぶつけてしまったことは上司にすぐに報告しませんでした。

すぐに報告しなけばならないとは思うものの、報告するのもめんどくさいし、報告したら怒られるという不安が出てきて恐怖心が湧き、気持ちの整理がついたら後で報告すればいいだろうと思ってしまいました。

普段から仕事にミスが多く、すぐにやらなければならない大事な事でも先延ばしにしている私は次第に上司から信用されなくなり、しまいには無視され挨拶もされなくなりました。

フォークリフト乗車禁止令が出されその会社が業績不振による事業縮小を余儀なくされたときに、私は真っ先にリストラの対象になりました。

先延ばしの原因

めんどくさいから

ADHDのある人はやる気はあるのだけども、そのやる気をなかなか行動に移せなくて悩んでいる人が多いと思います。私もその一人です。

なぜADHDのある人が先延ばしをしてしまうかというと「めんどくさい」からなんです。なにをするにも「めんどくさいなー」って思ってしまいます。

私は、今、高齢で要介護3の母と同居していますが、足腰が弱り立ったり歩いたりする事が不自由です。食事の支度、買い物、掃除など一切の家事は私がやらなければなりません。

買い物なんかさっさとやってしまえば、気が楽になるんですが、買い物に行くまでが大変なんです。「めんどくさいなー 後にしよう」って思ってしまいます。

そのくせ、自分の好きなユーチューブの動画視聴やこのブログの編集作業などはいつまでもやっていたいなーなんて思ってしまいます。

好きな事ならできるのに、やらなければならない事はしない 後回しにするというのは普通の人にはなかなか理解できないようです。自分勝手、やる気がない、などと思われてしまいます。

先の事より目の前の楽しさを優先する

私が在宅課題の作業が進まずに、ユーチューブの動画をつい見てしまうのは、つい「今やらなければならない事」よりも「今の楽しみに飛びついてしまうから。

注意散漫(注意や関心が別の事に映りやすい)で興味や関心が頭の中でグルグル高速回転している感じで常に何か面白いものはないかと探しているような感じもあります。

ADHDがある人は「現在」を生きています。「過去」の自分を振り返ったりお反省したりすることも「未来」に向かって目標を立てるのも苦手です。「現在」が楽しければいいのです。

「明日の1万円よりも今日の1000円」というように未来の大きな喜びや成果よりも目の前(今)の小さな喜びを優先してしまうのです。このような心理状態は「現在志向バイアス」といいますが、ADHDのある人はこのような傾向が強いと思います。

投資やギャンブルで失敗しやすいのもこのタイプで、私も以前、パチンコで200万円の借金を負ったことがあります。

優先順位をつけられない

やることが多すぎて何から手をつけていいか分からないっよー

やることが多くてくてどこから手をつけていいか分からないってどんな人もあるかと思いますが、私は特にこの傾向が強いです。

私のようにADHDのある人はスケジュールや予定を立てるのが苦手です。スケジュールを立てる時もやりたい事、興味があることを最初に持ってきたりします。

スケジュールが立てられないから、好きな事、やりたい事を先にやってしまいあっという間に時間が経ってしまって肝心なやらなければならない事をする時間がなくなってしまう。また、とりかかろうとしても、「あれがない、これがこれがない」といって探しはじめる。

そのうちにやる気そのものがなくなってしまう・・・

睡眠不足

ADHDがあると、自制が効かなくなり自分自身の欲求のコントロールが難しいです。ADHDがあると買い物依存やギャンブル依存に陥りやすいと言われているし、夜遅くまでテレビやゲーム、動画などを見てしまい生活リズムを崩し睡眠不足になりやすいです。

睡眠不足になると体調不良や集中力を奪う原因になります。生活リズムを整えてしっかり睡眠をとれるようにしましょう。

脳が普通の人と違うから

画像の出典  https://ameblo.jp/intense-and-creepy/entry-12687634736.html

ADHDのある人は脳内の神経伝達物質のドーパミンの働きに偏りがあるのが原因だと言われています。

脳には脳細胞から他の脳細胞へ情報を伝えるために脳の側坐核から分泌されるドーパミンという神経伝達物質があります。これがたっぷりと放出されるとやる気や幸福感を得られ、何事にも意欲が湧いて幸福感を得られる。しかし、何らかの原因で不足してくると様々な不都合な症状が出てきます。

  • 無感動 不幸感
  • やる気・集中力低下
  • 眠気
  • 抑うつ症状・不安感
  • パーキンソン病

ドーパミンが極端に不足するとうつ病になってしまいますが、ADHDの場合はやる気を引き出すドーパミンの働きがうまく機能していないようです。

やる気スイッチをオンにする方法

先延ばし癖を改善する方法を考える

やることをやったらいいことがあると考えるようにする

私は、何かやらなければならない事があってもつい面倒だと感じてしまい、先延ばしにしてしまう傾向が強いですが、結局やらなければいけません。どうせやるなら、やることによって得られるメリットを考えるようにしています。

例えば月に一度の在宅課題ですが、課題を作成するのはいろいろな資料に目を通したり、それをまとめ(要旨)、それに対しての自分自身の考え(所感)を述べなければなりません。

この作業はなかなか面倒で大変なんです。できればやりたくないけどやらなければなりません。どうせやるなら、大変だけど、読んでくれる人が満足するようなよくまとまったレポートを作成しようと思いました。私のレポートは会社の上部の人に評価が良く表彰されました。

このように、めんどくさいけど、やると「こんなにいい事がある」とイメージできると先延ばし癖が少しは改善でき、やる気スイッチがオンになるかもしれません。

やる気スイッチ

仕事頑張って定時で帰るそ!

刺激を減らす


上の画像は、私の自宅の自分の部屋の机の上です。いろいろな物が整理できていなくて乱雑な状況になっています。

こんな状態だと、どこに何があるかわからないです。これから在宅の課題をまとめる作業をしたくてノートにまとめようと思ってもノートやペンがどこにあるか分からずに探すことになります。物を探すのは時間のロスです。

また、このような状態だと、視覚が刺激を受けやすく注意が散漫になりやすいです。やらなければならない事があっても本があるから気になって読んでしまうとか、スマホがあるからスマホを手に持ってネットサーフィンしてしまうとか・・・

私はいつもこんな感じです


ADHDのある人は脳の前頭葉の働きに偏りがあって刺激をうまく処理できないので、刺激を敏感に感じ気を取られやすく肝心な事に意識が向かないのです。

会社勤めの方で事務の仕事をやっていてやるべきことがなかなか進めることができずに集中できない方は以下の事を実践するといいと思います。

    視覚

  • 机の上の作業スペースを整理整頓する
  • 仕事に関係ないものは机の上に置かない
  • 刺激の強いスマートフォンは作業スペースの上に置かない
    仕事に関係ないならロッカーの中にしまう
  • パソコンのインターネットに接続しない

    聴覚

  • 雑音が気になるなら耳栓をする

時間を区切って「30分」だけ集中してみる

刺激に弱いADHDのある人は集中力が長くは続きません。1時間も2時間も集中力を持続するなんてとても無理です。

効率よく勉強や作業を集中して行うために「ポモドーロ・テクニック」というのがあります。ポモドーモ・テクニックとは25分間やらなければならない事(タスク)を集中して行い、5分間の休憩を取る。この作業を集中して行っている25分間を「1ポモドーモ」として、4ポモドーモになったら長めに休憩をとるのです。

ポモドーモ・テクニックを取り入れることによって集中力が持続するようになるし、タスク管理がしやすくなります。

集中力が続かないならとりあえず30分だけ集中してみるようにしたらどうでしょうか?30分が長いと感じるなら15分でも10分でも構いません。

私は集中力が長く続かないのは分かっているので、とりあえず何かやらなければならない事があったら15分だけ集中して取り組むようにしています。

完璧主義をやめて「ほどほど」に

ADHDのある人は「完璧にやらないといけない」と思う人が多いと思いますが、完璧を目指すと目指すもののハードルが高くなってしまって、「とてもできそうにないな」と諦たり、頑張りすぎて疲れてしまいやる気を失ってしまいます。

私の場合は、母が高齢で身体が思う様に動かないので食事は私が作っていますがきちんと調理したものを出そうと心がけていますが、毎日だと大変で、料理をするのが面倒に思う事があります。たまにはスーパーの総菜コーナーで購入した調理済みの総菜などで済まします。

完璧でなくてもいい、75点点でもできたら自分を褒めるようにしましょう。

やることを書きだしてTODOリストを作る

私もそうですが、ADHDのある人はやらなければならない事があるのに、次に何をやっていいのか分からずにウロウログズグズしている時間している時間が長く、やる気スイッチが入らないままあっという間に一日が過ぎていきます。

そんなときはやるべきことを手帳やカレンダーに書き込み、見やすいところにおいて常に確認できるようにするとよいでしょう。また、紙に1日分のタイムスケジュールと優先順位を記入したTODOリストを作成するとよいでしょう。

これは「視覚構造化」といって発達障害の苦手な面をカバーするのに極めて有効です。

また作業の終わったものに関しては、済マークを記入します。これにより、作業の重複を防ぐことが出来ます。

やる気スイッチをオンに まとめ

今でもそうですが、私は目先の刺激に弱くてやる気があっても課題などやらなければならない事はなかなか取り掛かることができません。私と同じように悩んでいる方は多いと思います。

このような特性は脳の機能のクセなので脳そのものを変えることはできなくても行動や意識を変えることによってやる気スイッチをオンにする事はできるとおもいます。

  • やることをやったらいいことがあると考えるようにする
  • 作業スペースを整理整頓する
  • 時間を区切って「30分」だけ集中してみる
  • 完璧主義をやめて「ほどほど」に
  • やることを書きだしてTODOリストを作る
参考書籍

ADHDの人の「やる気」マネジメント

司馬理英子 監修

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