発達障害と診断されたらカミングアウトするべきか②

ADHDの特性

発達障害と診断されたらカミングアウトするべきか?

職場でのカミングアウトのデメリット

職場において自分が発達障害であるとわかったらカミングアウトした方が良いのでしょうか?

発達障害は目に見える障害ではありません。発達障害に対する理解がなく、発達障害に苦しんでいる人に対して「サボっている」「そんなの病気じゃない 努力が足りないだけだ」などと平気で差別や偏見の言葉を口にする人もいるようです。

職場でカミングアウトしたばかりに退職に追い込まれるケースも後を絶たないそうです。障害者雇用ではなく一般雇用で中小企業だとそのような傾向が強いです。

そのような職場だと、どうせ理解は得られないだろうと諦めてカミングアウトしないという選択をする方も多いそうです。そうなると、当事者は理解のない上司の元で我慢を強いられ、差別や偏見に満ちた攻撃をされメンタルをやられ退職に追い込まれるケースも多いです。

発達障害をカミングアウトするメリット

一般企業は障害や特性に対する理解がない

私は45歳で発達障害が発覚するまで、大学を卒業するまで職を転々としながらも一般企業ではたらいてきました。当然の事ながら一般企業には発達障害や精神疾患に対する配慮は全くありません。

一般企業に求められるのは業績や利益。この目的に貢献できない社員は徹底して排除されます。

私が中小の倉庫会社でフォークリフトのオペレーターとして勤務していた時、ADHDの特性からか出庫ミスを繰り返し、会社からは「使い物にならない」と烙印をおされていました。業を煮やした当時の上司からお尻を思いっきり蹴られ睾丸が大きく腫れ上がった事がありました。職場においてあってはならない暴力です。

一般企業は、配属や転勤など本人の意思に関係なく行われます。努力しだいで昇給の幅は大きいですが、本人の特性や希望を配慮してもらえる可能性は極めて低いです。

障害者雇用という選択肢

自分の特性を理解してもらえる環境で働きたい場合は、障害者雇用という選択肢も考えた方がいいです。障害者雇用とは、自分自身の障害や特性を開示して、配慮のある職場で雇用される制度です。

発達障害や精神疾患のある人が働くには精神障害者保健福祉手帳を取得して障害者である事を証明して障害者雇用制度で障害者として採用されるか、自らの障害を公表せずに(クローズ)一般雇用で働くかのどちらかになります。

私は45歳の時に精神障害者手帳を取得して47歳の時に障害者雇用にて勤務しています。

障害者雇用は障害や特性に対して理解や配慮がある一方、業務が限定され待遇面も一般雇用と比べ劣ってしまいます。今の特例子会社に入ってもらえる給料は、発達障害と診断される前に働いていた一般雇用の給料の半分の金額です。月額手取り13万円です。年収にして200万円にも満たないのです。

でも、残業もないし、勤務時間が少なく一日のうちに自由な時間もたっぷり取れるし気楽に毎日を過ごしています。

まとめ

自分の障害を家族や友人、職場になかなか打ち明けられないで困っている人は多いとおもいます。カミングアウトはかなりの勇気が必要です。

これだけ発達障害という概念が社会に浸透しても、発達障害の事を理解を示さず拒絶反応を起こす人は多いです。しかし、家族やパートナー、本当の友人はあなたの事を愛していれば必ず理解してくれると思うので、勇気をもってカミングアウトした方がいいと思います。

問題は職場です。

障害や特性について知識があり理解しようとしてくれる職場ならいいのですが、そうでない場合は難しいですよね。障害者雇用だけでなく、一般雇用も含めて広く発達障害について理解されるような世の中になってほしいです。

発達障害のある方は、得意・不得意の差が激しく、目立った苦手な分野がある反面、突出したスキルや能力がある人が多いです。発達障害のある人の突出した能力を活かす事が出来れば、それは企業にとって大きな財産になりますから。

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