アドラー心理学を学べば人生が変わるかも
発達障害がある人でもアドラー心理学を学んでその考え方を取り入れれば、明るい未来が見えなずに苦しんでいた人生が好転するきっかけが見えてくるかもしれません。
ADHDのある私もアドラー心理学を学び、その考え方を日々の生活の中に取り入れた事であれほど強かった自己否定感が嘘のようになくなり、明るい未来が描けるようになりました。
まずは発達障害とは何か。どのような事で苦しむのかについて知ってもらいたいと思います。
発達障害は注意力に欠け(不注意)、気が散りやすく(不注意)、落ち着きがなく(多動性)、自分の欲望や欲求が抑えられずに無計画で衝動的な言動を取ってしまう(衝動性)が主な症状であるADHD、社会性・対人スキルに欠ける自閉症スペクトラム障害(ASD)、読む・書く・計算するといった日常生活に欠かせない能力のうちある特定の能力に困難さがある学習障害(LD)、運動能力や手先の器用さが劣る発達性強調運動障害(DCD)に分類される。
発達障害の起因として、脳の中枢神経の発育・発達が遺伝や妊娠中・出生時の異常、幼児期の病気など何らかの理由で生まれつきや乳幼児期に損なわれ、言葉、社会性、基本的な生活習慣、運動能力、感情や情緒のコントロールの発達が未熟あるいはアンバランスになるために起きるとされている。
発達障害のある人の悩みは以下のように集約されます。
- 自己肯定感が低い
- 人間関係上の悩み(孤独感)
抜け漏れ、忘れ物・失くしものが多い、整理整頓が苦手、注意力散漫でうっかりミスが多い、集中力のコントロールが難しい、マルチタスクが苦手、運動が上手くできない、他の人とうまくコミュニケーションできないなどの特性により、他の人と比べ自分は劣っているのではないかと思う。自己否定。自己肯定感の低さ。
俺はなんてダメな奴なんだー
人から評価されなかったり、「お前は何をやってもダメだ」などと言われてしまう。誰からも今の自分の苦しみを分かってもらえない。理解しようとしてくれない。
その結果、深い絶望感や孤独感を感じてしまう。
俺がこんなに辛いのに誰もわかってくれない!
人生がダメになってしまう「固定思考」という考え方
アドラー心理学を学ぶ前に自分のマインドが今、どのような状態であるのか知る必要があります。
- 固定思考(停滞型マインドセット)
- 成長型マインドセット
人生をダメにする固定思考
本来はいろいろな可能性があるのに、「○○は○○なんだ」と思い込んでしまう。これが正しければいいのですが誤った思い込みをすると人生がダメになる恐れがあります。
多いのが「自分はなんてダメな人間なんだ」と思い込んでしまう事。
本来はいろいろな可能性があるのに、「自分は何をやってもダメなんだ。」「どうせやってもうまくいかない」と思い込み、新しい事に挑戦しなくなってしまいます。
やっている事がうまくいかなくてももっと視野を広げれば自分が出来ることが見つかるかもしれないのに、「自分はダメだ」と思い込んでしまうと、その可能性までつぶしてしまいます。
このような思考は固定思考(停滞型マインドセット)と呼ばれます。
人間の素質や能力は一定で限りがあり変わることはないという考え方です。
問題があると、失敗を恐れ新しい事に挑戦しようとしません。真正面から向き合おうとせず逃げようとし、自分はダメだとすぐに結論を出そうとします。努力をせずに今の状態にこだわって問題を先送りにして、自分自身を成長させようとしません。
発達障害のある人にはこの「固定思考」に囚われている人が多いです。しかたがない事ですが・・・以前の私もそうでした。
人生を成功に導く「成長思考」という考え方
人間の能力は努力次第で成長させることができるという考え方です。このような思考は成長型マインドセットと呼ばれます。
この「成長思考」を持つ人は、物事を前向きに捉えることができるので、挑戦する、努力する、粘り強く頑張ることができます。
問題に直面しても、失敗はそこから何かを得られる貴重な体験と前向きに捉え、少しずつ目標に向かって前進していくことが出来ます。
できれば、この「成長思考」の考え方を身に着けたいものです。
自己肯定感を高める方法については以下の記事にも書いています。
アドラー心理学は自分を変える道しるべ
自身を成長させ、成功に導くには「成長思考」の考えが欠かせません。でもどうしてもそんな考えにはなれないという人が多いと思います。
他人と比較してしまい、あの人には出来ることが自分にはなぜできないのか?
このような発達障害のある人にありがちな劣等感を払拭して「成長思考」へ導くきっかけになるのが「アドラー心理学」です。
アドラー心理学とは?
アドラー心理学の考え方
人間はどのように生きていくべきか(理想的な人生)ついてアドラー心理学では以下のように定義しています。
- 自分自身が自分の運命の決定者である
- 人間は目的のために行動する
- 他人ではなくまずは自分自身が変わる
自分自身が「自分は何をやってもだめだ」と思い込んでしまうと本当にその通りの人生になる。自分自身を成長させようと思い日々行動すると本当に成長を実感するようになる。
人間は過去の失敗を悔やみ、罪悪感や劣等感を抱くことがあるが、いつまでも過去に囚われても成長はない。過去の失敗を学んで自分はこうなりたいと目標を持ち、それに向かって自分をどう変えていくかが大事である。
他人と比べたり、他人を羨んだりしても何も変わらない。他人を呪ったり悪口を言ってもその人を変えることはできない。まず変えるべきことは自分自身が変わることである。
勇気づけ
アドラー心理学では「勇気づけ」を重要視しています。
勇気づけとは、自分自身が困難にぶつかったときにそれを乗り越えるために必要となる活力となるものです。
- ありのままの自分自身を受け入れる
- ありのままの相手に敬意を払い感謝する
欠点が多くても、自信がなくてもいい。素直に今の自分を自己否定せずに尊重して受け入れる。
相手の存在そのものに価値を見出す。自分自身でもいい。
発達障害のある人は子供の時から親や学校の先生から叱られ続け劣等感や自己嫌悪感を持っている人が多い。しかし、発達障害は脳が普通の人とちょっと違うので努力や心がけで治るものではありません。
特性のせいで失敗したり物事がうまくいかない事が多くても、それを嫌だと思わずにありのままに受け入れましょう。
自分の得意・不得意を知る
生きづらさの原因となる悪い側面ばかり目立つ発達障害ですが、良い面にも目を向けてみましょう。
例えばADHDの注意散漫は好奇心旺盛と捉えることができますし、しゃべりすぎる(多弁)のも、コミュニケーション力に長けていると捉えることが出来ます。
マイナスなイメージばかり捉えがちですが、視点を変えてみるのも必要です。また、人それぞれ何が得意・不得意なのかを知り、得意な事を伸ばしましょう。
発達障害とアドラー心理学 まとめ
私は45歳の時に発達障害ADHDと診断されました。
学生時代までは特に自分がおかしいとは思わなかったのですが、卒業して会社に入ったとたんに、自分は社会不適合者なのではないかとひどく自己否定感に陥りました。(詳しい経緯は別の記事で書こうと思います。)
転機が訪れたのは自分が発達障害と診断されてから。
「働くのが怖い」「生きているのが辛い」と思っていたのがうそのようにそう思わなくなったのです。脳が他の人とちょっと違うだけ。自分の努力が足りないわけではなくて、脳がそうさせているんだ。
そう思えるようになって、発達障害である自分を受け入れられるようになりました。人生がうまくいかなかったのは障害ではなく自分自身のせいだったんだと。
今では、自分を支えてくれる家族やパートナーに感謝しつつ、老後を穏やかに過ごすために一生懸命仕事してお金を貯めたいという目標もできました。そのおかげで毎日生き生きと生活しています。
みなさんも、発達障害があるからといって卑屈になることもないし、これが自分なんだと受け入れ、周りの人に感謝するようにしてほしいです。そうすればおのずと明るい未来が待っていると思います。
アドラー心理学を勉強してみて改めてそう思いまいました。
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